今回インタビューをさせていただいたのは、アローズ社会保険労務士事務所の渡邊卓也さんです。
長年財務とIT業界に携わってきた経験を活かし、数々の企業の業務効率化をサポートされています。
モットーである「誠実に、親身になって、末永くお客様をサポートする」という姿勢を開業以来ずっと継続されていて、親しみやすさがある社労士さんです。
プロフィール
名前 | 渡邊 卓也 |
事務所名 | アローズ社会保険労務士事務所 |
生年月日 | 1973年4月17日 |
出身地 | 東京都江戸川区 |
社労士歴 | 3年(2023年11月時点) |
趣味 | 史跡巡り、スポーツ観戦 |
尊敬する人物 | 武田信玄(特に家臣思いのところ) |
HP | https://www.arrows-sr.biz |
特徴
- 財務経験を活かしたコンサルティング
- 人事・労務関連業務のIT化・クラウド導入に精通
- IT業界の経験を活かし、様々な働き方に適応する方法をご提案
社労士になったきっかけ
社労士になられたきっかけを教えてください。
渡邊さん:社労士免許を取得する前の会社員時代では、財務や経営企画といったお金に関する部署に在籍していました。
また、勤めていた会社がIT関連の会社だったので、インターネットを中心とした情報管理やシステム導入に関する業務にも携わっていました。
この経験から「会社の4大経営資源」のうち、カネ、情報に関するノウハウを培うことができたと自負しています。
そして、4大資源の1つであり、会社経営の中でも特に重要な「ヒト」に関して経験・知見を得ることで、会社経営に対してあらゆる面からアプローチできるような存在になりたいと考え、『ヒトの専門家』である社労士を目指すことにしました。
アローズ社会保険労務士事務所の特徴
アローズ社会保険労務士事務所さんの特徴を教えてください。
渡邊さん:私の会社員時代の経験もあって、IT業界に強いといった書き方をホームページではしているんですけど、IT業界だけでなく飲食や食品、設計関連の会社など、ありがたいことに業界を問わず幅広く業務をさせていただいています。
今やITに関する知見は、どの業界でも重要視されているんだなという印象です。
事務所は2020年11月に社労士免許の取得と同時に開業をしました。
もともとは赤羽に事務所を構えていたのですが、この度生まれ故郷である江戸川区に移転をしました。
もともと実家の家業で使っていた建物を改修して、労務の実務経験が長い社員1名と私の2名体制で事務所を運営しています。
私を含め従業員の働き方にはメリハリをつけるようにしています。
たとえば、都合によっては早くあがったり、休みをとったりすることが気負わずにできる雰囲気づくりなどですね。
というのも最近では経営者の方から職場の環境についてご相談されることも多くなっていて、それなのに相談を受ける私たちの職場環境がよろしくない、とあれば説得力がありませんよね。
ですので、自分の事務所のワークライフバランスも大切にしています。
ホームページを拝見して、社労士業務を漫画で紹介されていたり、ブログを高い頻度で更新されていたりして、とても親近感が持てました。
こういった情報発信を積極的にされているのには、どんな狙いがあるのでしょうか。
渡邊さん:ホームページの実制作は、制作会社に委託をしていますが、構成や企画は私が考えました。日々の更新や設計の部分に関しては私の方で管理をしています。
ホームページを訪れる人の中には、社労士がどんな業務をしてくれるか、どんな相談にのってくれるのかということを、具体的にはご存じない方もいらっしゃるかと思います。
そういった方々に向けて、少しでも取っ付きやすい方法で紹介をしたかったんです。
そのために、漫画の題材も給与計算という経営者の方に特に身近で、困っている方も多いであろうテーマにしました。
この漫画を見て興味を持って問い合わせをしてくださった経営者の方もいらっしゃいましたので、狙いは間違っていなかったなと感じています。
より多くの方々に社労士という存在を身近に感じてもらえるように、これからもこういった柔らかさを意識した情報の発信を続けていきます。
社労士の大変なところ
社労士というお仕事で大変だなと感じるのはどういったところですか。
渡邊さん:ご相談の中でも特に件数が多い「従業員の方からの問い合わせに関するご相談」への対応に難しさを感じています。
「従業員の方から問い合わせ」というのは、たとえば、業務内容に対して賃金が見合っていないという不満であったり、長時間労働に関する問題などがそれに当たるのですが、これらは法律だけで解決するのが実はとても難しいんです。
従業員の方々の不安・不満への対応策について、社労士と経営者との間で方針が決まったとしても、それを経営者の方が自身の会社の従業員に提案した際に、1度ですんなり受け入れてもらえるというケースは稀です。
やはり従業員の方の思いや考えもさまざまですから、法律や経営的観点での正しさだけでは納得していただけないことも多々あります。
提案が受け入れてもらえなかった場合には改めて確認や調整をしますので、解決までに長い時間がかかってしまうこともあります。
近年では、従業員の方もインターネットやSNSで色々お調べになって知識をお持ちでしょうから、対応はより複雑になっているのかなという印象があります。
渡邊さん:そうですね、従業員側がしっかりと調べてから会社に持ちかけてくるというケースが増えているようです。
一方で、会社側にはそれに対応するためのノウハウや用意がなくて困っている、というご相談も実際にありました。
社労士のやりがい
社労士をしていてやりがいを感じるのはどんな瞬間でしょうか。
渡邊さん:ご相談にいらっしゃる方の多くは、喫緊のお悩みがあって事務所にいらっしゃるんです。
たとえば「辞めた従業員から未払い賃金を請求されて困っている」であったり、それと意外に多いのが「現在相談をしている社労士からリアクションがない」というご相談です。
そういった方々のお困りごとを業務を通して解決した時に、皆さんすごく安心されて、中には「最初からこちらに相談すれば良かった」なんておっしゃる方もいます。やはりそういった瞬間はすごく達成感がありますね。
前段で「ヒトは経営の4大資源の一つ」というお話をしましたが、実は土台としてヒトがあって、その上にモノ・カネ・情報が載っているという考え方もあるんです。
そのくらいヒトや労務の問題は、会社経営に大きな影響を与える要素なので、それらの問題を解決すると経営者の方はとても喜ばれるんです。
社労士業務を通じて会社経営全体に良い影響を与えることができたな、と感じられるのもやりがいの一つです。
お仕事をするうえで大切にしていること
お仕事をされるうえで大切にされていることを教えてください。
渡邊さん:「白黒をはっきりさせすぎない」ということが大切だなと思います。ちょっと意外に思われますよね。
実は開業したての頃、社労士になったばかりの時は、 法律に携わるものとしてお客様からのご相談に対しては「これは黒。これは白。」といったように、はっきりと判断した方が良いと考えていました。
ですが、色々なご相談を受けていくうちに、 仮にまったく同じ内容の相談があった場合でも、その会社や業界の事情、経営者の方の思いはさまざまだ、ということに気がつきました。
それなのに「過去の裁判事例に照らし合わせるとこうすべきですね」とか「法律でこう決まっているので」といった回答で一刀両断してしまうのは、時に経営者の方の気持ちを傷つけることになるのでは、と考えるようになりました。
もしご相談への回答・対応策が経営者の方にとっては好ましくない「黒」にならざるを得ない状況であったとしても、どうしてそうなってしまったのかという経緯を親身にお伺いしたり、今後同じミスが発生しないような方法を併せてご提案したりして、経営者の方にとって前向きな「グレー」の回答・対応をするように心がけています。
読者の皆さまへメッセージ
読者の皆さまへメッセージをお願いします。
渡邊さん:最近は勤怠管理や給与計算といった労務業務を効率的に行えるような業務のIT化・クラウド化に特に注力をしています。
また、現在は東京都内や近隣の県の企業を中心に活動してますが、今後は北海道から九州・沖縄まで、全国至る所の企業とお仕事をしたいと考えています。
IT化やクラウド化を駆使することで社会保険関係の電子申請や勤怠管理・給与計算のクラウド処理が可能となりますので、遠方でお困りの企業であっても対応できるという自信があります。
企業の労務問題も社労士業務も、ITを駆使すれば、もっともっと可能性が広がると私は考えています。
私たちの事務所は、常にお客様に寄り添って、お客様の声を聞きながら、最善の方法を提案していく事務所です。
「今の社労士の対応にちょっと不満がある」といった内容でも大歓迎です。
今なにかお困りごとがあれば、地域を問わずぜひお気軽にアローズ社会保険労務士事務所までお問い合わせください。