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対話で深掘り、問題の本質を見抜く!
社労士業務の枠を超え経営者のパートナーに

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今回インタビューをさせていただいたのは、稲生労務・行政コンサルティングの稲生 滋さん。

27年間の営業経験で培った、ヒアリング能力とソリューション提案が特徴の社労士さんです。

プロフィール

名前稲生 滋
事務所名稲生労務・行政コンサルティング
出身地神奈川県
社労士歴2015年8月開業なので、間もなく10周年を迎えます
趣味スポーツ観戦(TV)、ランニング
HPhttp://www.sr-inao.com/top/

特徴

  • IT業界への深い理解とサポート実績
  • 深いコミュニケーションを重視したソリューション提案
  • 経営者の視点に立ったパートナーシップ

対応業務

  • 人事・労務コンサルティング
  • 労務問題・労使トラブル対応
  • ハラスメント対応
  • 給与計算・労働・社会保険手続き
  • 就業規則
  • 助成金申請

得意な業種

  • IT業界
目次

これまでの経歴

編集部

今年で事務所の開業10周年を迎えるとうかがいました。
社労士になる前のご経歴について教えていただけますでしょうか。

稲生さん:これまでに何度か転職を経験しているのですが、一貫してIT企業で営業職を続けてきました。通算すると27年ほどになります大企業から中小企業まで、様々な規模のIT企業で、営業という職務に携わってきました。

編集部

27年もの間、IT業界の営業職一筋というのはすごいですね。
営業職と言っても、様々な種類があるかと思いますが、具体的にはどのような業務をされてきたのでしょうか?

稲生さん:そうですね。もう少し洒落た言い方をすると、「ソリューション営業」というのが近いかもしれません。課題解決型と言いますか、お客様が抱えている問題・課題を深く理解し、ITシステムを活用したソリューションを提案する、といったイメージです。

編集部

社労士を目指そうと考えたのは、どういった理由があったのですか?

稲生さん:営業としてキャリアを積む中で、より主体的に仕事に取り組みたいという思いが強くなっていったからです。それまでの環境では、評価制度に対する納得感が薄く、ともすれば理不尽とも言える目標設定に直面することも少なくありませんでした。もちろん、与えられた役割の中で最大限努力はしてきたのですが、どうしても評価される側・目標を与えられる側という立場では、自分の力を十分に発揮しきれていないと感じる部分もあったんです。

転職をして所属する企業を変えても、そうした構図自体はそのままで、「人に使われている・雇用されている限り、この状況から抜け出すのは難しいのではないか」という思いに至るようになりました。それならば、自分の裁量・ペースで仕事ができる環境を自分で創り出すしかない、と考えるようになったんです。それが独立という選択肢を意識し始めたきっかけですね。

編集部

まず初めに独立という目標があったんですね。
その中で、なぜ社会保険労務士という資格を選ばれたのでしょうか?

稲生さん:当時、独立を志してはいましたが、具体的な事業のアイデアがあったわけではありません。だからこそ、地に足をつけた形で志を達成するためには、専門的な知識と資格が必要だと考えました。様々な資格を検討する中で、前職で人事向けのITソリューションを営業していた時のことを思い出しました。その時にある社労士の方とご一緒する機会があり、その仕事ぶりに触れる中で、社労士という資格に興味を持つようになりました。

また、人事部の方々と接する中で、企業が抱える人事・労務に関する課題を肌で感じていたことも大きいです。そうした課題解決に貢献できる社労士という仕事に魅力を感じました。

稲生労務・行政コンサルティングの特徴

編集部

稲生労務・行政コンサルティングさんの特徴について教えてください。
担当されてるクライアントは、どういった業種の企業が多いですか?

稲生さん:私が長年IT企業に身を置いていたこともあり、IT業界には土地勘があります。ですので顧問契約をいただいている企業様の約半数はIT企業です。それ以外の業種ですと、本当に多種多様で、特定の業種に偏っているということはありません。

会社の規模については、従業員が数百名規模の会社もあれば、ご夫妻で経営されている会社や、従業員が10名に満たないような少数精鋭の会社もあります。全体的には従業員数20~30名の会社が多いですね。

編集部

東京圏雇用労働センター(TECC)の相談員をされているとうかがいました。
その活動について教えていただけますでしょうか?

稲生さん:TECCは、東京圏において、スタートアップやベンチャー企業、中小企業などの労務管理をサポートするために設立された国の機関で、私はそこで週に1回程度、相談員として働いています。

私が事務所を開業したばかりの時に、とある方にこの相談員の仕事を紹介してもらいました。それ以来、今日まで続けております。相談員をしていると、経営者側の方からも、労働者側の方からも、多種多様な問い合わせが寄せられるんですね。そうしたご相談を受けるたびに、改めて労働法に関して調べ直したり、過去事例を確認したりする機会になっています。このことは、自身の知識を整理し、より理解を深めることに繋がっており、私にとっても非常に学びが多いと感じています。こういった良い循環を、相談員を始めた頃からずっと感じてきたものですから、毎年継続させていただいています。また、ありがたいことに、TECCを運営する会社から、労働・社会保険や労務関連のセミナーの講師を依頼されることもあります。セミナーの形式もリアル/オンライン/ハイブリッドなど様々です。

社労士というお仕事のやりがい

編集部

社労士をしていてやりがいを感じるのはどんな瞬間でしょうか。

稲生さん:お客様からのご相談は、労使間のトラブルに発展するリスクのある事案が多いです。そうしたご相談が、最終的に無事に解決し、ご相談いただいた方、特に経営者の方や人事担当の方に喜んでいただけた時が、一番やりがいを感じる瞬間ですね。いかに穏便に、そして会社にとってリスクがないような形で解決策を提示していくかが、私たちの大きな役割だと考えています。

編集部

会社にとってリスクの少ない解決策、というのは重要なポイントですね。

稲生さん:はい。結果として、従業員の方が良い方向に向かって改善してくれたり、あるいは改善には至らなかったとしても、最終的に労使双方で納得して雇用契約を終了できたり。いずれにしても、会社に大きなトラブルを残さずに解決できたという達成感と、「無事解決できました、ありがとうございました!」という感謝の言葉が得られた時に、本当にこの仕事をしていて良かったと感じます。

社労士というお仕事の大変さ

編集部

社労士というお仕事で大変だなと感じるのはどういったところですか。

稲生さん:例えば、各種手続きといった規定の業務は、誰がやっても同じアウトプットになるので、それほど難しい話ではないんです。

ただ、労使間のトラブルをどう解決していくかというご相談は、本当に人間と人間の複雑な問題ですから、なかなか「法律ではこうなっています」「この手順で進めれば正解です」とは一概に言えないんですよね。その時々の状況だったり、その人の感情によって、アプローチの仕方や解決策が変わってくるものだと思っています。そこが社労士の仕事の難しさだと感じています。答えが一つではないということです。

お仕事をする上で心がけていること

編集部

お仕事をされる上で、心がけていることを教えてください。

稲生さん:お客様の課題の本質を把握するために、より深いコミュニケーションを心がけています。

先ほどもお話しましたが、答えが一つではない社労士の仕事において、お客様の本当のニーズを把握することはとても重要であり、また難しい点であると感じています。

例えば、単にメールの文面だけを見たのでは、問題の本質を掴み、お客様の本当のニーズを引き出すことはできません。特にニーズに関しては、お客様が必要と感じていることが、その問題の解決策として実は適切ではないということはよくあることです。「こういうことで困っています」「こうしたい!」といったご相談をメールでいただいたとしても、そのメールの背景にある本当の課題、核心の部分に踏み込まないと、的確なアドバイス・提案はできません。

ですから、そういった本質の部分をしっかりと把握するために、メールだけのやり取りで終わらせるのではなく、電話で直接お話をうかがったり、場合によってはオンラインで顔を見ながらお話したり、もっと重要なケースでは、実際にお客様のところへ訪問して、顔を合わせてじっくりお話を聞いた上でアドバイスをするように心がけています。

写真の右側にいらっしゃるのは、アシスタントの佐藤あかねさん(社労士)

読者の皆さまへメッセージ

編集部

読者の皆さまへメッセージをお願いします。

稲生さん:社会保険労務士としての業務範囲はある程度決まっていますが、私が常に心がけていることの一つに、経営者の方々の経営における一翼を担うという意識があります。もちろん、経営者の方の全てを理解することは難しいですが、できる限りその手足のような存在となれるよう、気持ちを込めてサポートすることを主眼としています。単に事務手続きを代行する社労士というだけでなく、経営を進めていく上でのパートナーとなれるよう、日々努めております。

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